iPhoneでシネマティックな映像を撮る。そのためにリグを組み、NDフィルターを装着する。しかし、どんなに高価な機材を揃えても、レンズについた「埃」ひとつで映像は台無しになる。
屋外、特に私が好む自然の中での撮影では、砂埃や水滴との戦いは避けられない。 これまでは手動のブロワーを使っていたが、正直なところ「非力」だと感じていた。かといって、缶のエアダスターを持ち歩くのはゴミが出るし、何より筐体が大きすぎて美しくない。
「風」をどう持ち運ぶか。 その解として導入したのが、NITECORE(ナイトコア)の電動エアダスター『BB21』だ。決して安い買い物ではないが、日々の撮影ストレスを物理的に吹き飛ばしてくれる、地味ながら優秀なガジェットを紹介したい。
なぜ「電動」なのか:手動と缶の限界

一眼レフ同様、iPhoneのカメラ周りやフィルターには埃や水滴が付着する。これを払うために、選択肢は大きく分けて3つあると思う。
- 手動ブロワー: 電池不要で軽いが、風圧が弱く、何度もシュコシュコやるのが手間。
- 缶のエアダスター: 風圧は強いが、ゴミが出るし、一度使い切ったら終わり。何よりあの「缶」のサイズ感は持ち歩く気になれない。
- 電動エアダスター: 充電が必要だが、風圧は強く安定する。ゴミが出ない。
旅先での「機動力重視」のわたしにとってゴミを出さず、かつ必要な瞬間に十分なパワーが得られること。消去法で選んだのが電動タイプだった。
NITECORE BB21:外観とスペック

NITECORE BB21は、カメラクリーニングキットとして販売されている電動ブロワーだ。
スペックは以下の通り。
| カテゴリ | 項目 | 内容 |
|---|---|---|
| 電源・入力 | 入力 | 5V⎓2A |
| 性能 | 定格出力 | 33.6W |
| 性能 | 最大風速 | 80 km/h(MAX) |
| バッテリー | 容量 | 7.2Wh |
| サイズ・重量 | 外形寸法 | 138mm × 62mm × 33mm |
| サイズ・重量 | 重量 | 204.4g(実測) |
手に収まるサイズ感ながら、黒で統一されたデザインはツール感がある。重量は約204gと、iPhone 17 Pro本体(206g)とほぼ同じ重さがある。決して「軽い」とは言えないが、缶を持ち歩く嵩張り具合と比較すれば許容範囲だ。
使用感:iPhone撮影における「風」の役割

使い方はシンプルで、3段階で風量を切り替えができるボタンで風量を設定、あとは電源ボタンを押し続けることで風が出る。充電さえしておけば、必要十分に使える。冬のフィールドで手袋でも操作できるのは有り難い。
何より便利なのは内蔵されたブラシだ。使うまではあまり必要性を感じていなかったが風量が強い以上に効率的に埃を除去するのに役立つ。また、TILTAのフィルターシステムは、ガラス面が増える分、埃の付着リスクも増える。フィルター交換の合間に「ブォン」と一吹きするだけで、微細な塵を吹き飛ばせるのは精神衛生上とても良い。
カメラ機材以外にも部屋でのPC周りの掃除もこれ一つに任せられるのも重宝している部分だ。

気になった点:価格と充電の手間
手放しで褒めるばかりではなく、導入のハードルについても触れる。
価格が高い
たかが空気の出る機械に1万円超え。これをどう捉えるかだ。100円ショップのブロワーでも掃除はできる。そこに100倍のコストを掛ける価値があるかは、価値観によるだろう。
充電管理が必要
当然だが、バッテリー切れになればただの重りになる。撮影前日にiPhone、ジンバル、SSDに加えて「ブロワー」まで充電しなければならない手間は増える。それでも、現場での快適さを考えれば、私はこの手間を受け入れることにした。
まとめ

画期的なブラシのおかげか手動ブロワーの時よりもブロワーを使う機会が増えた。ほぼ毎回使っている。
値段は高いがそれ相応の価値を感じ始めている。カメラ機材のメンテナンス以外にも使えるポテンシャルを感じるのも事実である。この電動エアダスターは「長く使える相棒」になる予感がしている。

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