MacBookの内蔵SSDは2TBを選んだ。クラウドストレージも併用しているため、普段は残り800GB前後を維持できている。しかし、iPhoneでLog撮影を行うと、1回の素材だけで200〜300GBを消費することもある。PCのパフォーマンス維持に加え、手薄になっていたシステムバックアップの領域も確保したいと考え、外付けSSDの導入を検討し始めた。ただ、市販の完成品にはどうも踏み切れなかった。値段と容量の比率が微妙で、デザインも好みに合わない。そこで行き着いたのが「ケースとSSDを別々に買って自分で組む」という選択肢だった。
なぜOWC Express 1M2とLexar NM790を選んだのか
前提として、この外付けSSDに「持ち運び」は一切想定していない。自宅のデスクに置きっぱなしにして使う、完全据え置き運用だ。だから多少大きくて重くても構わない。むしろ重厚なほうがいい。
ケースの候補はいくつかあったが、OWC Express 1M2を選んだ最大の理由はUSB4(40Gbps)対応と、全面アルミ削り出しのヒートシンク構造だ。据え置きで長時間使い続けることを考えると、放熱性能は重要な要素になる。USB4はオーバースペックと言えばそうだが、CalDigit TS3 Plusドックとの接続で「Thunderbolt 3ケーブル1本でMacと全部繋がる」という配線の整理が目的でもあるので、帯域の余裕は保険として持っておきたかった。価格は20,889円。
SSDはLexar NM790 2TBにした。本当は4TBにしたかったが、そうすると総額が11万円を軽く超える。現実的な予算として、NM790 2TBの購入時価格41,763円に落ち着いた。PCIe Gen4x4対応で公称読み出し7,400MB/sというスペックは、USB接続の外付けでは当然フルには活かせないが、コントローラーの余力があるほうが発熱が少ない傾向にある、という読みもあった。

組み立ててみた
箱を開けると、本体・USB4ケーブル・プラスドライバー・予備ネジが入っていた。ケーブルには「240W / 40Gb/s」の刻印があり、同梱品の質感は悪くない。

本体はネジ2本で上蓋(ヒートシンク側)と基板トレイに分離する。内部には紫色のサーマルパッドと丸いサーマルグリスが貼り付けられており、SSDを取り付けてフタをするだけで熱が伝わる仕組みになっている。


Lexar NM790の開封もシンプルだ。透明なブリスターパックにSSD本体とネジが1本入っている。M.2スロットに斜め約30度で差し込み、ネジで固定する。作業時間は5分もかからない。






あとは基板トレイをヒートシンク側に合わせてネジを締めるだけだ。ゴムガスケットがトレイの縁に沿って密着し、内部への埃の侵入を防ぐ構造になっている。組み立てとしての難易度はほぼゼロだ。


デザインと質感について
完成したOWC Express 1M2は、正直なところかなり存在感がある。細かいフィンが並んだアルミのヒートシンクは、デスクに置いたとき「小さなサーバー機器」のような印象を与える。MacBook周辺のガジェットとしては異色の見た目だが、悪くない。少なくとも安っぽいプラスチックケースよりははるかに気に入っている。


底面にはゴム足が4つあり、テーブルに置いたときのグリップは十分だ。USB4ポートは背面に1つだけ、LED(アクセスランプ)は正面の細いスリットに収まっている。ポートやランプの配置はシンプルで、余計なものが一切ない。


実際の使用感とベンチマーク
CalDigit TS3 PlusドックのUSB-A 10Gbpsポートに接続してmacOSで認識させた。Blackmagic Disk Speed Testの結果は書き込み684.2MB/s・読み込み761.1MB/sだった。USB4の理論値には遠く及ばないが、これはドック経由の10Gbps接続という経路の制約によるものだ。最初からわかっていたことなので特に不満はない。

運用は2TBを1TBずつ2パーティションに分けている。1つはTime Machineによるシステムバックアップ用、もう1つは動画・写真データの格納場所だ。バックアップの頻度は1日1回に設定している。本当のことを言うと、頻度を増やさない一番の理由はLEDのアクセスランプが点滅し続けるのが視界に入って気が散るからだ。機能の問題ではなく完全に感覚の問題だが、1日1回で十分と割り切っている。
放熱については、据え置き運用の強みが存分に出ている。長時間使い続けても、本体が熱を持ったことが現状ない。当然、熱によるスロットリングのような症状も一度も出ていない。持ち運びを考えないからこそ、このサイズと重さのヒートシンクを選んだ意味がある。
まとめ
Lexar NM790 2TBとOWC Express 1M2の合計は約62,000円だった。4TB構成にしなかったのは単純に予算の問題だが、2TBを2パーティションで使う現在の運用で容量的な不満は今のところない。速度よりも「配線がThunderbolt 3ケーブル1本にまとまっている」ことと「発熱を気にしなくていい」ことの2点が、日常の使い勝手として大きく効いている。完全据え置きと割り切ったからこそ選べる組み合わせだったと思っている。
